【薬膳おつまみレシピ11】
秋刀魚と松茸の紙包み焼き【秋の料理】
季節の食材でつくる薬膳おつまみ
薬膳マイスターのほか、ワインエキスパートおよび唎酒師の資格を持つ筆者が、季節の食材でつくる薬膳おつまみレシピ、そしてそれに合うお酒をご紹介します。詳しくは第一回目の記事をご覧くださいませ。
薬膳おつまみレシピ11
秋刀魚と松茸の紙包み焼き
しとしとと雨が降り、少し肌寒い毎日が続いている最近。こんなときはおうちでゆっくり、季節のおいしい食材を楽しみ尽くしたい!
ということで、今回は旬の味覚、秋刀魚と松茸を使ったちょっぴり贅沢なおつまみをご紹介したいと思います。
秋刀魚と松茸の紙包み焼きの作り方
〔材料(2人分)〕
秋刀魚 1尾
松茸 1〜2本
ネギ 1本
塩 少々
ホワイトペッパー 少々
米油(サラダ油でもOK) 適量
かぼす(またはすだち) 適量
〔作り方〕
1.秋刀魚の頭と尾の部分を切り落とし、内臓を取ってきれいに洗う。胴体を二等分して、両面に塩をふりしばらく置く。出てきた水気はキッチンペーパーでふきとる。
2.松茸は水をはったボウルでやさしく洗い、キッチンペーパーで水気をとる。石づき部分を削り、薄切りにする。ネギは白い部分をななめ薄切りにしておく。
3.十分な大きさにクッキングシートを広げ、米油をぬり広げる。ネギ、松茸、秋刀魚の順で、仕上がりをイメージしながらきれいに並べる。
4.塩とホットペッパーを軽くふり、クッキングシートで具材をしっかり包む。
5.温めたフライパンに4を入れて、フタをして中弱火で約10分焼く。
6.5をお皿にうつし、食べる直前に包みを開けて、カットしたかぼすを添える。さっと醤油をたらしていただく。
薬膳メモ
薬膳の世界では、秋刀魚をはじめとする青魚は、血の巡りをよくする食材とされています。また胃を温めて消化活動を促進してくれるほか、免疫力がアップするなど良いことづくめ!
また松茸は、気や血を補い、解毒作用も持つ優秀な食材。ほかのきのこ類とともに適度に取り入れながら、風邪に負けない身体をつくっていきたいものです。
料理をおいしくする+1のアイデア
魚は好きな種類で代用できるほか、松茸のかわりに舞茸やしめじを使ってもOK! 手に入るなら、まずは秋刀魚と松茸の組み合わせをぜひ試してみて。包むときにバターや醤油を加えると、こっくりとした味わいになります。
合わせたいのはこんなお酒
日本酒なら、今の季節にぴったりの「ひやおろし」はいかが?「ひやおろし」とは、春先に搾ったお酒を火入れして夏の間にねかせ、熟成させたお酒のこと。まろやかでコクのある味わいに仕上がるため、秋の食材を使った料理にぴったり!
ワインを合わせるなら、ブルゴーニュのピノ・ノワールなどもおすすめ。ほどよい果実味と酸味が、さんまや松茸のおいしさを引き立ててくれるはず。またシャンパーニュを合わせて贅沢に楽しむのもひとつのアイデアです。
例えばこちら↓
鶴亀 純米ひやおろし 熟成酒〔新潟・越後鶴亀〕
新潟の酒蔵「越後鶴亀」が季節限定でリリースする「純米ひやおろし 熟成酒」(写真は2017年発売のボトル)。酒米は五百万石、こしいぶきを使ってつくられており、日本酒度は+3。土蔵内でひと夏貯蔵し、熟成させた生詰めの純米酒です。
新潟らしいするっときれいな飲み心地に、丸みを帯びた芳醇な味わいが魅力。松茸の香りを邪魔せず、お米の旨みで秋刀魚の味わいを際立たせてくれるのも嬉しいですね。
秋に出まわる酒として人気のひやおろしはもちろん、ビールやワインなど好みのお酒を合わせて、秋刀魚と松茸の絶妙なコンビネーションを堪能してみてくださいね。
注記: 本記事は、日本酒情報サイト『osakelist』にて連載していたレシピ記事に加筆・訂正を加えたものです。