【ワインごはん】おうちでつくって味わう
インドネシア料理の定番メニュー【簡単レシピ】
夏に食べたくなるエスニックごはん
暑い季節になると、香辛料やハーブの効いた料理が食べたくなります。目にも鮮やかな夏野菜、フレッシュな魚介、そして食欲をそそるスパイシーな香り…。汗をかきながら食べて、冷たいビールやワインを飲むのは最高ですよね。
平日でも週末でも、スーパーやオンラインで気軽に購入できる食材や調味料を使って、エスニックなおうちごはんをつくって楽しむのが我が家の定番スタイルです。
過去の記事ではタイ料理、ベトナム料理、そのほかハーブとスパイスを使った薬膳おつまみなどもご紹介しています。ぜひこちらもご覧ください。
ある週末、いつものように「おうちでスパイシーなお料理とワインを満喫しよう!」と思い立ち、スーパーマーケットで買い出しをして帰宅。ちょうど金曜日、仕事帰りの夫をおどろかせようとインドネシア料理を用意することにしたのでした。
インドネシア料理の魅力とは?
インドネシア料理というと、最初に思いつくのがサテやナシゴレンといったメニュー。多民族国家のインドネシアには、バリ料理、ジャワ料理、パダン料理、そのほか地域によっていくつものスタイルが存在し、インドネシアの豊かな食文化、その多様性が人々をひきつけます。
文化でいえばインド、中近東、ヨーロッパ、宗教ではイスラム教、ヒンドゥー教…。中華料理の影響を受けたメニューもあれば、オランダから伝わったとされるコロッケやパンケーキなどもあります。
すべての料理に共通するのは、香辛料、ケチャップマニスなどの調味料、サンバルと呼ばれるチリソース、ココナッツミルク、主食としてのお米や米粉を使った麺が用いられること、でしょうか。
私たち夫婦はバリへ旅行したときに、クッキングクラスに参加して、さまざまなインドネシア料理をつくりました。このときの経験もとてもすばらしかったので、近いうちに記事にできたらいいな。
おうちで手づくり! インドネシア料理
それでは、私がつくったインドネシア料理をご紹介していきます。
この日はいつものようにサラダ、メインとなるお肉に魚、そして名物の主食メニューをひと通り用意して、コース仕立てで楽しむことに。
食卓にはさっとつまめる海老せんべい、手づくりのソース「サンバル」も並べて、お酒と食事をゆっくり味わいました。
お料理の紹介とともに、材料と簡単な手順をメモしておきます。細かい分量はありませんが、ご興味のある方は一度試してみてくださいね。
世界のいろいろな国のごはんをつくるのが好きなので、インドネシア料理も過去につくっているものの、いちばん難しいのはインドネシアのお酒をそろえることです…。
このときは、近くのスーパーマーケットでインドネシア産ビールを発見して買っておいたものが役に立ちました。またインドネシアのワインは、インドネシア在住の友人が以前遊びに来たときにおみやげでくれたもの。現地のお酒があるとやはり、気分がさらに盛り上がります。
今は輸入食材店やオンラインショップでも、東南アジアの調味料やお酒が少しずつ手に入るようになりました。「これだ」というものを見つけたときにはすぐに買って、週末にその国(地方)の料理づくりをするのが恒例です。
インドネシアのビンタンビールで乾杯
まずはビールで乾杯! インドネシア産のビンタンビールは、特にバリ島においてよく飲まれている人気のビール。写真のピルスナーのほか、現地ではレモンやオレンジのフレーバータイプ、ノンアルコールタイプも販売されています。
ピルスナーは、南国らしくさっぱりとしていてほのかに甘みもあり、とてもおいしいです。すっきりしているけれど苦みはひかえめなので、普段ビールをあまり飲まない方でも比較的飲みやすいのかなと思います。
約9割がイスラム教徒といわれるインドネシアでは、お酒はあまりポピュラーなものとはいえません。
市場に出回るお酒の種類も少なめですし、ワインやウイスキーなどは特に、酒税の関係でかなり割高に感じます。実際に旅行で訪れたときも苦労しました…。なので滞在中は、ほぼずっとビールと国産ワインを飲んでいました。
日本では瓶タイプのビンタンビールが気軽に手に入りますね。
ピーナツソースでいただくサラダ「ガドガド」
サラダは、温野菜を甘いピーナッツソースにつけて(かけて)食べる「ガドガド」。用いられる食材はさまざまですが、葉もの、豆類、ゆで卵、そのほか厚揚げなども定番です。インドネシア料理には揚げものや味の濃いものが多いので、野菜メインの一皿があると飽きずに楽しめるはず。
蒸し器でキャベツ、いんげん豆、厚揚げを蒸して、ゆで卵、パプリカ(こちらは生)とともに器に並べました。きゅうりやトマトを添えてカラフルなサラダに仕上げるのもいいですね。
ピーナッツソースは、ピーナッツバターをベースにはちみつ、ココナッツミルク、醤油、ナンプラー、砕いたピーナッツを加えてこってりめの味わいにしました。
スパイシーなフライドチキン「アヤムゴレン」
インドネシアのフライドチキン「アヤムゴレン」は、スパイスの入った合わせ調味料で煮込んでから揚げるのが特徴です。衣をつけなくてもよいし火の通り具合を心配する必要もないので、調理自体はかなり楽!
まずはエシャロット、唐辛子、ショウガ、レモングラス、ターメリックなどの香辛料をペーストにしたもの(パウダーがあればそちらの方が便利です)、ナンプラー、水を鍋に入れて、鶏の手羽元を加えてしばらく煮込みます。
スパイスは数種類を適当に組み合わせても、だいたいおいしくできるはず。私も毎回、おうちにあるものを目分量で合わせています。
鍋の水分がなくなってきたら鶏肉を一旦取り出し、熱した油でからりと揚げればできあがり。カットしたきゅうりとトマト、ライムを添えていただきます。
簡単につくれるインドネシアの辛いソース「サンバル」
インドネシア料理に欠かせないのが、「サンバル」と呼ばれる辛いチリソース。現地では、トマトが入ったものから、発酵エビ入りのもの、生サンバルと呼ばれる加熱しないものまで、使われる材料もレシピも多種多様です。
すり鉢でつぶしたペースト状のタイプ、市販されている液体タイプなどもありますが、今回は食感を残すために材料を刻んで炒めるタイプのサンバルをつくりました。
玉ねぎ(あればエシャロットも)は薄切り、トマトはみじん切り、生唐辛子とニンニクは適当に刻んで、フライパンに油を入れて食材を炒める。好みでナンプラーや塩を少し加えて、水分がなくなるまで煮詰めたら完成。
インドネシア産のサンバルソースを取り寄せるのも、もちろんありです!
料理を引き立てるインドネシア産ロゼワイン
エスニック料理には辛口のロゼワイン、が我が家の日常です。
友人からおみやげでもらったインドネシア産ワイン「PLAGA」。バリでいくつかのインドネシア産ワインのブランドと各銘柄を試しましたが、こちらロゼもお気に入りになったもののひとつでした。
キャンディ、アセロラ、トマトが混じり合うような甘酸っぱい香り。フルーティーだけれど飲み心地は軽くドライで、前菜や魚介料理にぴったりです。
おいしいインドネシアワインを日本で探すのはなかなか難しいですが、もし見つけたら試してみてくださいね。またワインショップで気軽に買える価格帯のロゼを合わせても、同様の爽やかなマリアージュを楽しめます。
スパイスに漬け込んだ焼き魚「イカンバカール」
海に囲まれた島国のインドネシアでは、魚介料理のバリエーションも豊富。現地で食べて感激したのが、「イカンバカール」という魚のバーベキュー(同時にイカンバカールを食べられるバーベキューレストランのこともこう呼ぶようです)でした。
イカンバカールとは、あらかじめスパイスをまぶした魚を、バーベキュースタイルで焼いて仕上げたもの。おうちでは炭焼きはできないけれど…オーブンでも十分おいしく調理できます。
今回はカワハギを使いましたが、白身魚ならなんでもOKです。現地で食べたお魚は、何という種類だったのかしら…?
市販のサンバルを塗り、塩、にんにくのすりおろし、チリパウダー、ターメリックをまぶして冷蔵庫に1時間くらい寝かせて味をなじませます。
食べる直前に油をひいた耐熱容器に入れて、ライム果汁をまわしかけてからオーブンで焼きました。
インドネシア名物といえば「ナシゴレン」
最後は、インドネシア料理の定番メニュー「ナシゴレン」をつくりました。「ナシ」はごはん、「ゴレン」は炒める(もしくは揚げる)という意味で、いわゆるチャーハン。具材は地方によって異なりますが、サンバルやケチャップマニスで味つけをするのは共通です。
今回使った具材は、鶏もも肉、海老、厚揚げ、パプリカ。それぞれ食べやすい大きさにカットして、刻んだ玉ねぎ、ニンニク、唐辛子とともにチャーハンをつくる要領で炒めます。
味つけは、ナンプラー、ケチャップマニス(なければオイスターソース)、砂糖。最後に桜エビや干しエビを加えると、香ばしさがアップします。
半熟に焼いた目玉焼きをのせて、きゅうり、トマト、ライム、海老せんべいを添えて完成! いろいろな食材の旨みをまとった甘辛いごはんは、いくらでも食べられそうなおいしさです。
さいごに
いかがでしたでしょうか?インドネシア料理のレシピは、本や雑誌はもちろんインターネットでも気軽に見つけることができます。調味料やスパイスがある程度そろっていれば簡単につくれるものばかりなので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。