【薬膳おつまみレシピ15】
ホタルイカとうるいのマリネ【春の料理】

小皿に盛りつけられたホタルイカとうるい
食とお酒

季節の食材でつくる薬膳おつまみ

薬膳マイスターのほか、ワインエキスパートおよび唎酒師の資格を持つ筆者が、季節の食材でつくる薬膳おつまみレシピ、そしてそれに合うお酒をご紹介します。詳しくは第一回目の記事をご覧くださいませ。

薬膳おつまみレシピ15
ホタルイカとうるいのマリネ

春ならではの味覚を楽しみたいこの季節。今しか味わえない旬の魚介や野菜がたくさんあって、お買い物をしていてもなんだかウキウキしてしまいます。

今回は、晩春においしさを増すホタルイカと山菜を使った、マリネするだけの簡単なおつまみをご紹介します。

米酢とかぼすの爽やかな酸味は、疲労回復にも効果を発揮してくれます。お酒との相性もぴったりなので、ぜひ試してみてくださいね。

小皿に盛りつけられたホタルイカとうるい
銘々皿に盛り付けてもきれい

ホタルイカとうるいのマリネの作り方

〔材料(作りやすい分量)〕

ホタルイカ(ボイルしたもの) 100g
うるい 100g
塩 少々
ごま油 少々
米酢 小さじ1
醤油 小さじ1
かぼす 1/2個
炒りごま ひとつまみ
ホワイトペッパー 少々
とろろ昆布 適量

白いバットにのせられた旬のホタルイカ
産卵期を迎えた旬のホタルイカ

〔作り方〕

1.ホタルイカはさっと洗ってキッチンペーパーで水気を切る。目と口(気になる人は軟骨も)の部分を取り除く。
2.うるいは食べやすい大きさにカットして、塩を加えた熱湯でさっと茹でる。ざるに取り水気を切って冷ます。
3.ボウルにホタルイカ、軽く絞ったうるいを入れる。ごま油、米酢、醤油、かぼすの絞り果汁を加えて軽く混ぜ合わせる。
4.炒りごまとホワイトペッパーを加えてさらに混ぜ合わせる。冷蔵庫に30分ほど置いて、味をなじませる。
5.冷蔵庫から取り出し、お皿に盛りつけて、とろろ昆布をトッピングしたら完成。

ザルに入れられた山菜のうるい
うるいは茹でると甘みが増す

薬膳メモ

薬膳では、ホタルイカは造血作用があり、肝臓に栄養を与えてくれる食材。また目の疲れを和らげたりする効果もあるので、日々の食事にも積極的に取り入れましょう。

うるいをはじめとする山菜類も、老廃物をデトックスして身体をきれいにする働きがあります。青果店やスーパーに出回っている今のうちに、できるだけ食べておきたいですね。

料理をおいしくする+1のアイデア

レシピでは酸味をかなり控えめにしています。物足りない場合はお酢やかぼすを多めに加えてもOKです。お酒のおつまみとしてだけでなく、冷やしそうめんの具材やごはんのお供にしてもおいしいですよ。

合わせたいのはこんなお酒

お料理自体がさっぱりしているので、エレガントでやさしい味わいの日本酒を合わせるのがベスト。吟醸香がほのかに香る、上品な飲み口の純米大吟醸もいいですね。

また、魚介にぴったりの白、ワタの部分に合わせて赤など、ワインも合わせられなくはないのですが…個人的にはシェリーの方がバランスがいいかなと思っています。シェリーならいくつかあるタイプの中でも、魚介と好相性でほんのり塩気を感じるマンサニージャがおすすめ。

例えばこちら↓

楯野川 純米大吟醸 凌冴 +15〔山形・楯の川酒造〕

日本酒楯野川純米大吟醸のボトル
多彩なラインナップの楯野川シリーズ

山形県酒田市で1832年(天保3年)に創業した楯の川酒造は、「全量純米大吟醸」にこだわる酒蔵としても有名です。友人からおみやげにもらった、山形県内限定流通の純米大吟醸「凌冴 +15」を合わせてみました。

日本酒度15度の超辛口酒ですが、キレの良さはもちろんしっかりとお米の旨みも感じられます。食事を控えめに引き立ててくれる、上品なイメージの食中酒です。冷やして飲むのはもちろん、ぬる燗にしても美味。

私の住む台湾では、日本と同様の山菜は手に入らないのですが…その季節にしか店頭に並ばない旬の野菜を使って、日々いろいろなお料理にチャレンジしているところです。

「薬膳おつまみシリーズ」のほか、近日中に「台湾の食材を使ったお料理レシピシリーズ」も公開できたらなと思っています。

次回もどうぞお楽しみに!

注記: 本記事は、日本酒情報サイト『osakelist』にて連載していたレシピ記事に加筆・訂正を加えたものです。

Mizua

旅行雑誌の編集者兼ライター、週末バー店主を経て、現在は大好きな台湾での生活を楽しんでいます。本サイト「旅のあと ふたりのレシピ」運営のほか、台湾情報ブログも...

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