【小雪】さつまいものレモンバターソテーと台湾の小米酒のペアリング【二十四節気の料理レシピ】
「台湾でたのしむ二十四節気」について
「台湾でたのしむ二十四節気」は、台湾・台北で暮らす筆者が季節の暮らしや料理について記録していく2本立て記事のシリーズです。
毎回、ひとつめの記事では、その時期におすすめの過ごし方や食べるとよい食材などを、東洋医学および薬膳の考え方にそって記しています。またあわせて、実際に食材を購入した台湾の伝統市場やスーパーマーケット、ファーマーズマーケットなどもご紹介。
小雪編ひとつめの記事は、下記のリンクからご覧くださいませ。
【二十四節気の料理20】小雪の時期に、さつまいものレモンバターソテー
冬に食べたい「さつまいものレモンバターソテー」のレシピをご紹介します。
秋から冬においしくなるさつまいもを、上質なバターにからめて香ばしくソテーしました。一緒に炒めたパンプキンシードのかりかりとした食感もよいアクセント。レモン果汁をざっとしぼり、さらにレモンスライスと一緒に盛りつけて彩りよく仕上げています。
胃腸のはたらきを高めて新陳代謝をうながしてくれるさつまいもに、身体をうるおして乾燥を防いでくれるレモンは、この時期にうれしい組み合わせ。また中医学の世界で「南瓜仁」と呼ばれるパンプキンシードは、消化促進や腹痛の改善などにも効果のある漢方食材とされています。
さつまいもの種類はなんでもOK! 上質なバターと塩、オリーブオイルを使ってつくるだけで、「こんなにおいしくなるの?」ときっと驚くはず。パンプキンシードが手に入らないときは、くるみやピスタチオなどで代用してくださいね。また、お好みでシナモンをトッピングするのもおすすめです。
さつまいもを使ったレシピはこちらもどうぞ。
さつまいものレモンバターソテーのかんたんレシピ
【材料(つくりやすい分量)】
さつまいも300g、レモン1個、パンプキンシード大さじ1、塩少々、バター20g、オリーブオイル少々
【作り方】
1. さつまいもは軽く洗って汚れを落とし、ピーラーでストライプ状に皮をむく。たて半分にカットしてから、8mmくらいの厚さにスライスする。レモンは半分にカットして、1/2個分を薄くスライスしておく。
2. 鍋にバターを熱して、さつまいもの両面に焼き色がつくまでソテーする。
3. パンプキンシードを加えて軽く炒める。
4. 火を止め、塩とオリーブオイルを加えてさっとからめる。最後にレモン果汁をしぼり、レモンスライスとともに器に盛りつけたらできあがり。
※つくるときのポイント
レモンは、炒めたさつまいもに果汁としてしぼる用と、スライスして一緒に盛りつける用に分けておきましょう。個人的には、さつまいもが甘ければ甘いほど、たっぷりの量をしぼるとバランスがよくなると思います。
スーパーマーケットや市場などで販売されているレモンは、野菜・果物用洗剤で皮の部分についた農薬や汚れを落としてから使うと安心です。気になる方は無農薬や有機栽培のレモンを選んでくださいね。
さつまいものレモンバターソテーに合わせたお酒
こっくりバターとさわやかなレモンの香りをまとったさつまいもに、甘酸っぱくて軽やかな台湾の小米酒を合わせてみました。小米酒とは、粟(あわ)を原料にしてつくった醸造酒のこと。主に台湾原住民の文化として伝統的に受け継がれてきたお酒です。
今回選んだのは、台湾南東部の台東エリアでつくられている「雨沐小米酒」。台東に旅行したときにおみやげショップでみつけてからずっと気になっていて、たまたま台北市内のセレクトショップでも出合えたので購入してみたのでした。
こんな風にお料理と小米酒を合わせるという試みははじめてで、「ほんとうに合うかな?」とちょっと不安になりましたが…結果は大成功! 小米酒のヨーグルトのような甘酸っぱさがレモン風味のさつまいもにぴったり。どぶろくに似たしゅわっと弾ける微発泡感、そしてどこか田舎っぽいニュアンスも、根菜によく合う理由なのかもしれません。
小米酒はアルコール度数があまり高くないので、何かで割ったりしなくてもそのまま飲んでおいしいお酒です。今回は冷やしてストレートでいただきましたが、甘すぎるという方はロックか炭酸水割りにしてもOKです。
さいごに
栄養価が高くておいしい旬のさつまいもは、おやつにも料理にも幅広く活用することができます。洋食ディナーの前菜にはもちろん、小腹がすいたときの軽食にも。焼きいもに飽きたら、たまにこんなアレンジレシピを試してみるのはいかがでしょうか?
冬に食べたい料理レシピ、こちらもよろしければどうぞ。
本サイトでは、台湾生活のなかでみつけたおいしいものやおもしろいスポット、現地の人々に教えてもらった素敵な文化などを記録する「ミニュイの台湾シリーズ」も連載中。