日本酒に合う
夏のおもてなしメニュー、ふりかえり

おうちでのんびり、夏を味わう
注記: 本記事は、2017年に公開した内容に加筆・訂正を加えたものです。
外に出かけるだけでなく、自宅に人を招いておもてなしをする機会も多かったこの夏。
短い帰省やお誕生日、そのほかのお祝いごとなど…大切な人たちと貴重な時間をともに過ごせること、とても嬉しく感じます。
夏だからこそ味わえるもの、日本ならではの旬素材を楽しんでもらおうと、いろいろなテーマでメニューを考え、料理を用意しました。
もう夏は終わってしまいましたが、ある日のおもてなしの風景を、備忘録として残しておきたいと思います。
日本酒好きな友人をおもてなし
7月後半のある週末、友人の誕生日を祝うごはん会。
彼女からのリクエストは「おいしい和食に合わせて日本酒が飲みたい」というものでしたので、旬の野菜や魚介、おいしいお肉などを使ったシンプルな料理を、コース仕立てで出すことにしました。
乾杯の前に、さっとつまめる3つのメニューをテーブルに並べます。

かぶの塩マリネ
生のかぶを薄くスライスして、塩を軽くもみこんで一晩冷蔵庫に。
食べる直前に水気を切り、器に並べてオリーブオイルをたらり。みょうがと炒りごまをトッピングします。

泉州産の水なす
そのままからし醤油でいただきます。空気にふれると変色するので、食べる直前にカットします。

アボカドとマグロのわさび醤油和え
アボカドとマグロを適当な大きさに切って、アマニ油とわさび醤油、炒りごまを加えて混ぜ合わせるだけ。
温泉卵を添えて、崩しながら一緒に食べるのがおいしいです。

食事の支度がととのいました。
テーブルコーディネートは白&ブルー系で統一して、さわやかに。手ぬぐいを可愛く折ったおしぼりと、悪酔い防止のお水も忘れずに用意します。

この日のお花、主役はひまわり。バジルやケマリソウほか、グリーンをベースにあしらいました。
食卓に欠かせない、お酒たち
ビールと日本酒で乾杯!
乾杯用には、私たちの出身地である新潟の地ビール、スワンレイクブルワリーのアンバーエールをチョイスしました。ほんのり香ばしくて甘みもあるので、ビールが苦手な人でも比較的飲みやすいビールです。

同時に、友人が持ってきてくれた山形の地酒、辨天のしぼりたて純米原酒をさっそく味見。

生酒らしいマイルドさもありつつ、甘すぎないのが私たち好み!うすにごりの微発泡タイプで、しゅわっとする飲み心地が夏にぴったりです。
お昼のまだ明るいうちから、こうしてのんびりお酒を飲めるなんて幸せ…と、私たちふたりは週末のたびに言っているのですが、メンバーが増えると、さらに楽しいものです。
お酒のテイスティングを済ませたところで、豆皿メニューの第一弾を登場させます。
豆皿で少しずつ旬を楽しむ
二週間ほど前に、和食店で小皿料理のコースを味わった私たち。
「おうちでもさっそく実践してみよう!」と、あれこれ用意していたのでした。

枝豆とオクラのサラダ
なめことじゅんさいのだし
ツルムラサキとタコのいしる和え
とうもろこしと干しえびのバターソテー
やまといもとウニ
これらを、豆皿や盃などに少しずつ盛りつけてみました。
口直しには、さっぱりとした冷製の汁ものを。

冬瓜のすり流し
細かく刻んだ冬瓜をだしとともに煮てから、冷やします。ガラスの器に入れて涼しげに。
まだまだ続く、豆皿料理
豆皿料理の第二弾。

あおさのスクランブルエッグとポテトピュレ
チェリーモッツァレラとミニトマトの大葉ジェノベーゼソース
スモークサーモンとクリームチーズ
和食の味つけが続くと飽きてしまうので、少しだけ洋っぽいテイストも投入。ソースやオイルで変化をつけます。
友人からの差し入れ、もう一本は石川・加賀の蔵元、鹿野酒造のお酒。
「Kiss of Fire」という名前で、日本酒らしからぬボトルのデザインです。

フルーティーな吟醸香と、お米の旨みをしっかり感じる飲みごたえが魅力的です。ふだんあまり飲まない純米大吟醸ですが、やっぱりおいしいものはおいしいな…!
ワインにも通じる果実感があって、洋風アレンジの豆皿料理ともよく合います。
みんなでシェアする季節の一品
メインの前には、旬のお魚を。

鮎のコンフィ
鮎を丸ごと低温の油に入れてじっくり火を通し、しばらく休ませます。食べる前にフライパンで、皮目がパリッとなるように焼けばOK。
そしてメインとなる、最後のお料理。

黒毛和牛のステーキ 万願寺とうがらしを添えて
室温に戻した牛肉をさっと焼いて、上等な塩をふるだけ。ミディアムレアくらいが最高においしい!
食後は、甘いものやフルーツが好きな彼女のために桃のタルトを用意。バースデー仕様にろうそくを立てて、サプライズ。
甘いものを食べない私たちがスイーツを買っていたのは意外だったと思うけれど…喜んでもらえたようで、よかったです。
私たちはハーブティー、夫はウイスキーと合わせていただきました。
幸せ時間を、好きな人たちと
昼間からスタートしたお誕生日会ですが、気がつくと深夜に…。これも、いつもの光景です。
コース仕立てのメニューを用意して食べ飲み続ける私たちに合わせて、お客さんたちもみんなのんびりモード。ふたりでもいつも同じようにしているというと、驚かれることも多いのです。
けれど、仲良くなる人たちのほとんどがおいしいもの好き&おしゃべり好きなので、ふだんとは違うペースも楽しんでもらえているよう。
いつもよりまじめに食べものやお酒に向き合ったり、それぞれの意見を交換しあったり。ふたりだけでも楽しいけれど、好きな人たちがそうなってくれたらもっと嬉しい。
そんな幸せな時間を、これからもたくさん過ごしていきたいなあ、と思っています。