【旅エッセイ】台中歌劇院を散策
ビアバーでアペリティフ

旅とエッセイ

〈旅日記1〉 台湾(台北・台中)

5日目 夕方

台中美術館と忠信市場でアートなひとときを過ごした後、日が暮れる頃に立ち寄ったのは台中國家歌劇院(台中メトロポリタンオペラハウス)。

台北市内に素敵なショップやレストランを展開する「好様VVG」グループが、歌劇院内すべてのお店を手がけていると聞き、どうしても実際に見てみたかったのだ。

台中市の再開発エリアに佇む巨大な建築は、外から眺めているだけでも楽しい。設計したのは伊東豊雄氏だそうで、その独創的なフォルムとユニークな世界観はさすがだなあと思う。

オペラハウスではあるけれど、入館は無料。白を基調とした館内は広々としていて、スケールの大きな美術館に来たような気持ちになる。

シアターを囲むようにつくられたスペースは、「VVG School」。ゾーンごとに小さなショップや販売コーナーが設けられていて、さまざまなアイテムに出合える。

1Fには「VVG Labo」というカフェもあるほか、自由に座って休めるソファやベンチがあちこちに置かれている。休日はきっと混み合うのだろうな。

ブックストア「VVG Books Play」には、国内外から集められたライフスタイル関連の本や雑誌が並ぶ。

セレクトも秀逸で、活字好きにはたまらない。ここだけを目当てにゆっくり来てもよかったなあと思うほど。

案内マップを見ると、屋上が展望フロアになっているようだったので、エレベーターで向かってみることに。

周囲を高層ビルに囲まれている立地だからこその、この夜景。そして、とても静か。あまりに美しくて、うっとりと見とれてしまう。

事前にチェックしていたビアバー「VVG Beer Play」に足を運んでみた。ちょうど私たち以外にお客さんがいなくて、お店の雰囲気も好みな感じ。「ここでアペリティフしよう!」と即決。

ここでは、時期によって内容が変わるクラフトビールをオンタップで提供しているとのこと。

文字を見るだけではどんな味わいか分からないものもあるけれど…たくさん種類があって、どれを飲んでみようか迷う。

夜ごはんを控えていたので、甘くないと分かっている定番のピルスナーとペールエールをチョイスしてみた。ふたりで横並びに座り、夜景を眺めながら乾杯。

ふと近くを見ると、缶詰めがディスプレイされている! 外国らしいおしゃれなパッケージの中に日本のものが並んでいるのは少し不思議な気もするけれど、確かにおいしいものね。

メニューを見ると、軽食からメインまでひと通りそろっているようだ。食事前だと言い聞かせつつ、花椒入りのソーセージとイカのオーブン焼きをつまむ。

フードのクオリティが予想以上だったので、黒ビールを追加してちびちび。途中スタッフの女の子たちとも少しおしゃべりをして、楽しい時間を過ごせた。

このビアバー「VVG Beer Play」、現在は隣にあるレストラン「VVG Food Play」のバーとして営業しているようだ。ドリンクやフードの内容は変わったのかしら?次に台中を訪れたときにはぜひ、再訪してみたいなと思う。

満足のいくアペリティフの後は、いよいよ夜ごはん。

Mizua

旅行雑誌の編集者兼ライター、週末バー店主を経て、現在は大好きな台湾での生活を楽しんでいます。本サイト「旅のあと ふたりのレシピ」運営のほか、台湾情報ブログも...

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