旬のフルーツでつくる桃漬けと
ワインに合うアレンジレシピ

台湾あれこれ

「ミニュイの台湾シリーズ」について

ライターおよび料理家である筆者が、台湾の食や文化を現地で学び、文字と写真で発信していく「ミニュイの台湾シリーズ」。日本にいる頃にはじめた、旅ごはんとお酒にまつわるプロジェクト「Minuit(ミニュイ)」の活動として、最近スタートさせたばかりです。

自身の目で見て体験する現地での生活、食文化、お出かけ先や旅行先でのあれこれを、写真とともにご紹介していきます。詳しくは第一回記事(台湾の食と文化を伝える、ミニュイの台湾シリーズ)をご一読ください。

台湾に来たら食べたい、季節のフルーツ

一年を通じて、フレッシュでおいしいフルーツを味わうことができる台湾。市場やスーパーマーケットには日々さまざまな種類が並び、現地の人々の日常には欠かせないものとなっています。

少し前の台湾ちまきレッスンのときに、今が旬の桃を使った、ちょっと不思議な桃漬けとそのアレンジレシピを教えてもらいました。

台湾では時期によって異なる種類の桃が出回ります。現在(7月初旬)はというと、そろそろ水蜜桃と呼ばれる柔らかくジューシーな桃が登場するころ。桃漬けはそれよりも少し早い時期に採れる、固めでカリカリとした食感の小ぶりな桃を使うのだそう。

おいしい桃漬けの簡単アレンジレシピ

台湾で「醃桃子」と呼ばれる桃漬け。砂糖をまぶす、干し梅と一緒に漬ける、梅粉という調味料を加えるなど、いくつかの方法があるようです。

今回教えてもらったのは、砂糖水に一晩漬けておくだけという簡単なやり方です。分量は好みのバランスで大丈夫ですが、1:1くらいなら失敗しないはず。この桃を使って、「桃漬けのサラダ」をつくります。

まずは、砂糖水に漬けた桃を取り出して、水分をふき取ったものを用意。それから種の部分を除いて、食べやすくカットしていきます。

調味料がなじみやすいように、少し薄めにカットするのがおすすめ。桃をすべて切り終わったら、深さのあるボウルや容器に入れていきます。

調味料とトッピングで台湾風の味わいに

サラダのベースとなる調味料は、油膏(ヨウガオ)と呼ばれる台湾のとろみ醤油。ほんのり甘くてコクがあり、日本の醤油とはまったく違う風味です。日本でも、中華食材店や輸入スーパー、インターネットのサイトなどで簡単に手に入ると思います。

トッピングには、香りのよいセロリを使います。台湾で主に使われるのは、茎が細い種類のセロリですが、日本のセロリであればみじん切りにカットしておきましょう。

ほかに香菜(コリアンダー)を加えてもおいしいよ、とチャオさんが教えてくれました。そして彩りと香りづけに、ピンクペッパーも。

油膏、セロリ、ピンクペッパーを適量入れて、さっと混ぜ合わせたら完成です。油膏は味が濃厚なので、少しずつ加えてこまめに味をみた方がおいしく仕上がります。

フルーツを使ったサラダをよくつくる私も、どんな味がするのかしら…?とちょっとドキドキ。恐る恐る食べてみましたが、これがびっくりするくらいおいしい。

甘酸っぱい桃のスライスは、しゃきしゃきとした口あたり。そこに油膏の甘みと塩気、セロリの爽やかな苦味が加わって、いくらでも食べられそう! 口の中ではじけるピンクペッパーも、絶妙なアクセントです。

このレシピでつくる「桃漬けのサラダ」は、スパークリングワインや白ワインによく合います。混ぜ合わせたらすぐに食べられるので、夏のおもてなしにもぴったり。一度味わうと、やみつきになること間違いなしですよ。

さいごに

季節のフルーツを塩や砂糖で漬けこんだものは、台湾では定番おやつのひとつ。桃のほか、グァバや若いマンゴー、プラムなどいろいろな種類に応用できて、果物屋さんで完成品を買うこともできたりします。

私も、桃が出回っているうちに、教えてもらったレシピをおうちで再現してみたいなと思っています。

Mizua

旅行雑誌の編集者兼ライター、週末バー店主を経て、現在は大好きな台湾での生活を楽しんでいます。本サイト「旅のあと ふたりのレシピ」運営のほか、台湾情報ブログも...

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