【薬膳おつまみレシピ16】
かぶのすり流し【春の料理】

食とお酒

季節の食材でつくる薬膳おつまみ

薬膳マイスターのほか、ワインエキスパートおよび唎酒師の資格を持つ筆者が、季節の食材でつくる薬膳おつまみレシピ、そしてそれに合うお酒をご紹介します。詳しくは第一回目の記事をご覧くださいませ。

薬膳おつまみレシピ16
かぶのすり流し

転勤や引っ越しなどのタイミングで、新しい環境での生活を始める人が多い4月。ライフスタイルの変化があるときは、気をつけていても体調を崩しやすいものです。

おうちでのんびり過ごせる日は、野菜をすりおろしてだしとともにいただく「すり流し」で、身体を整えてみませんか?

今回は、お酒に合うようにひと工夫を加えた、春らしいすり流しのレシピをご紹介します。

ごま油と桜えびで香ばしさをプラス

かぶのすり流しの作り方

〔材料(作りやすい分量)〕

かぶ 150g
だし汁(かつおと昆布)2カップ強
塩 小さじ1
うすくち醤油 小さじ1/2
かぶの茎 適量
こいくち醤油 少々
みりん 少々
炒りごま 適量
山椒 適量
桜えび 適量
ごま油 少々

かぶは白くツヤのあるものを選んで

〔作り方〕

1.かぶは皮をむいてすりおろし、ざるにあげてしばらく水気を切る。
2.フライパンにごま油を入れて熱し、かぶの茎を炒める。しんなりしたらこいくち醤油とみりんを加えて、味をなじませる。仕上げに炒りごまと山椒をふる。
3.鍋にだしを入れて沸騰させる。1のかぶと塩、うすくち醤油を加えて軽く混ぜ、中火で5分煮る。
4.器に3を盛り付け、2のかぶの茎と桜えびをトッピング。最後にごま油を少しだけたらす。

不要な水分を切っておくのがポイント

薬膳メモ

薬膳では、かぶはお腹を温めてくれるほか、消化不良や膨満感の解消に効く食材とされています。また、白い野菜には肺を補うはたらきがあり、喉の痛みや咳にも効果的。

料理をおいしくする+1のアイデア

すり流しはシンプルに野菜とだしだけでも十分なのですが、レシピのように桜えびやごま油を加えたり、味噌を溶いて濃厚な仕上がりにしても美味。かぶは茎や葉も捨てずに調理することで、おつまみやトッピングにアレンジできます。

合わせたいのはこんなお酒

淡く繊細なかぶのおいしさを味わうすり流しには、旨みが強すぎない軽やかな日本酒がぴったり。個人的には純米吟醸を合わせたいですが、香りがひかえめでするする飲める食中酒タイプとも相性が良さそう。

ごま油や桜えびなど中華テイストな食材に合わせて選ぶなら、紹興酒を使ったハイボールもおすすめ!紹興酒とレモン、炭酸水でつくる紹興酒ハイボールは、さっぱりしていていくらでも飲めてしまいそうです。

例えばこちら↓

百十郎 純米吟醸 G-mid〔岐阜・林本店〕

「隈取り」がトレードマーク

樽熟成酒や低アルコールの純米酒など、新しいスタイルにもチャレンジしながら日本酒造りを続ける岐阜の林本店。代表銘柄の「百十郎」シリーズから、辛口の純米吟醸酒「G-mid」をセレクトしてみました。

アルコール感が高めで、どことなくワインを飲んでいるようなイメージ。優しく繊細な香りにビターな甘さ、酸味が加わり、飲んだ後も余韻が感じられます。前菜や軽めの魚介料理にも合いそうです。

忙しいときほど外食に頼ってしまうことが増えますが、毎日つづくと身体に負担がかかってしまいます。疲れがたまっているかも?と思うときは無理をせず、おうちごはんで体調をととのえましょう。

次回もどうぞお楽しみに!

注記: 本記事は、日本酒情報サイト『osakelist』にて連載していたレシピ記事に加筆・訂正を加えたものです。

Mizua

旅行雑誌の編集者兼ライター、週末バー店主を経て、現在は大好きな台湾での生活を楽しんでいます。本サイト「旅のあと ふたりのレシピ」運営のほか、台湾情報ブログも...

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