【旅エッセイ】台北・延三夜市で
ローカルグルメ三昧
〈旅日記1〉 台湾(台北・台中)
2日目 夜
台北市内でお寺とスーパーマーケットめぐりを楽しんだ後、ホテルに戻って少し休憩してから、夜ごはんに出かけた私たち。
メジャーな夜市はひととおり制覇済みなので、今回は少しローカル色の強い、延三夜市へ。
夜市といっても観光向けではなく、ほかの場所に比べてお祭りっぽさは低め。延平北路三段の通り沿いに、屋台や専門店が並んでいるような感じだ。
まずは大好きな「滷味(台湾風の煮込み料理)」を食べるため、「丐幫滷味」に立ち寄る。
ファストフード店のような小綺麗な佇まいで、店員さんもみんな若い!ガラスケースの中の食材を見ながら注文して、レジで先に会計をすませる。
チョイスしたのは、キクラゲに豆皮(いわゆるゆば)、いか団子、鴨の砂肝、青菜など。サービスでラーメン一人前を入れられるとのこと。おもちゃみたいな麺ならありかな、と了承する。
ビールはないので、店員さんに聞いて、コンビニエンスストアで購入したものを持ち込ませてもらった。冬の時期だったため、クリスマスバージョンの台湾ビールも発見。トナカイ?がかわいいなあ。
ほどなくして、滷味がやってきた。ここのお店のものは香辛料がひかえめで、とても食べやすい。スープも少なめだ。
野菜は火を通すとかさが減るから、もう少しいろいろ頼んでみてもよかったかも…ビール片手につまみながら、まだまだ食べたい気持ちをぐっとおさえる。
そうこうしているうちに、店員さんたちが隣でまかないを食べはじめた。みんなで仲良く鍋をつつきながらおしゃべりをしていて、とても微笑ましい。
「何を食べているの?」などと話しかけたりしていたら、ブロッコリーの滷味を追加でくれた。台湾の人たちのこういうフレンドリーなところ、大好き。
「丐幫滷味」を後にして、次なる目的地に向かう。
たどり着いたのは、「施家鮮肉湯圓」という小さなお店。
写真つきのメニューがあり、注文用紙にチェックを入れるだけなのでとっても簡単。
私たちがオーダーしたのは、名物の「鮮肉湯圓」だ。
ふわふわの白玉だんごにはひき肉が入っていて、スープをすすりながらモグモグ。トロンとした生地にパンチの効いた肉餡が絶妙な組み合わせで、とてもおいしい。
もうひとつ、招牌乾麵も。ごまの香りが強く、でもあっさりとした味わいでなかなか。
炭水化物を摂りすぎているせいか、この時点ですでにお腹が苦しい…
とはいえここで終わってしまうのはさみしい。気を取り直して、再び通りへと繰り出す。
いろいろなお店を眺めながら、やってきたのは「旗魚新竹米粉」。カジキの入った汁ビーフンが人気の屋台だ。
深夜だというのに、飲食スペースはほぼ満席。私たちも、かろうじて空いている席にすべり込む。
大鍋いっぱいに煮込まれた旗魚新竹米粉、見ているだけでよだれが…。
ビーフン以外にも、揚げ物や一品料理がたくさんあって、夜食にぴったり。
ただ店内でお酒を飲むことができないので、気をつけて!壁に「謝絶飲酒(飲酒お断り)」と大きく書かれており、お酒好きな私たちとしてはちょっぴり悲しい。
少しだけ待っていると、アツアツの米粉がやってきた。
スープは澄んでいて、一口飲むとカジキの旨みがじんわりと広がる。カジキは身だけでなく、すり身だんごも入っている。
淡白なので最初は物足りなく思えるけれど、いくら食べても飽きないのがすばらしい。いつか自宅でつくってみよう。冷たいビールにも、シェリーにもよく合いそうだ。
延三夜市は、地元のお客さんが多くて、落ち着いた雰囲気が好み。まだまだ攻略しがいのある、素敵な夜市に出会えて嬉しい。
炭水化物のオンパレードだったので、もう限界、ということでホテルに戻る。夜市はしごは、年明けの台中までおあずけかな。