【台湾・台北】海外で過ごすお正月♪
お雑煮と手作りおせちの記録【簡単レシピ】
お正月の楽しみ、おせちづくり
台湾と日本を行き来することが難しくなってから早2年。2019年11月に台湾・台北に引っ越してきて、3度目のお正月も自宅でのんびり過ごしました。
2019-2020年のお正月、おせちはこんな感じでした。
2020-2021年のお正月は、ゲストを招いて豆皿おせちを楽しみました。
このときのゲストは「ミニュイの台湾シリーズ」でおなじみのチャオさん。今も夫婦ぐるみで仲良くしてもらっています。
ちなみにミニュイシリーズ、最新記事はこちら。
本記事では、2021-2022年のお正月につくったお料理について振り返っていきたいと思います。
ちなみに年末年始の外食&お買いもの記録は、ブログの方に記録しています。よろしければこちらもご覧ください。
まずは新潟風お雑煮をいただきます
大みそかはいつも遅くまで起きているので、元日の朝ものんびり起きることが多い私たち。今年もお昼ころになってから料理のしたくをスタート。まずはお雑煮をいただきました。
ふたりとも新潟出身なので、小さい頃から食べているお雑煮は同じような感じ。新潟のお雑煮は醤油ベースで、具材は、根菜、鶏肉、鮭、いくらなどが入っていることが多いです。
私が好きなお雑煮の具材は、鮭、鶏もも肉、大根、にんじん、しいたけ、かまぼこ、こんにゃく、たけのこ。
お雑煮のベースは、だしに醤油、みりん、お酒、塩少々を加えたものを鍋であたためておきます。大根とにんじんは短冊切りにして下ゆで、干ししいたけは戻して細切りに。ほかの具材はひと口サイズにカットしておきます。
すべての食材を鍋に加えてさっと煮て、ゆでたおもちを入れたら完成! 今回はトッピングに、いくら、絹さや、柚子を用いました。
夕方からのおせち晩酌タイム
ビールで乾杯してゆっくりお雑煮をいただいてから、ふたりでおせちの準備をゆるゆると始めました。
お料理を器に盛りつけて、セラーから一升瓶の日本酒を取り出し、夕方からのおせち晩酌タイムがスタートです♪
【今年のおせちメニュー】
海老の旨煮
紅白なますのいくらのせ
ぎんなんの翡翠揚げ
からすみ大根
味つけ数の子
鴨のたたき
ナッツ入り田づくり
松前漬け
牡蠣のオイル煮
蒸しタラバガニ
紅白かまぼこ
絹さやのごま和え
たけのこの土佐煮
れんこんの塩きんぴら
のっぺ(新潟の郷土料理)
おせちの定番メニューのうち、黒豆、伊達巻、栗きんとんなど、あまり好きでない料理はつくっていません。夫も好みが同様なので、これからもつくる予定はない…かな…。
お肉、魚介、野菜、練りものなどバランスよく用意するようには心がけていますが、つい魚介メニューが増えがち。
おせち料理は、その年によって、豆皿に盛りつけたり、大皿にまとめて出したりいろいろ。器やカトラリーも毎回変えていて、それも楽しみのひとつです。
今年は、赤、白、ベージュと木製のアイテムを中心にテーブルセッティングをしました。中央の角皿には、なます入りの柚子釜や海老、ぎんなん、からすみなどパッと目をひく色合いの料理を盛りつけています。
海老の旨煮
海老はひげやしっぽを一部切り落とし、背わたをとった後にさっと下ゆで。醤油、みりん、お酒、だしでつくるベースに漬け込んで、旨煮にしました。
紅白なますのいくらのせ
大根とにんじんの細切りに塩、だし、お酢を加えてつくる紅白なます。柚子をくり抜いた器に盛りつけ、いくらをたっぷりのせました。甘い味つけが苦手なので、なますに砂糖は入れていません。
ぎんなんの翡翠揚げ
ぎんなんの殻割りと皮むきは、夫におまかせ。油を入れた小さなフライパンで素揚げして、おいしいお塩をふりかけて串に刺しただけ。
からすみ大根
からすみは紹興酒に漬けてから表面をあぶり、薄切りにして大根を添えました。おせちにからすみを用いるのは台湾に来てからの習慣ですが、いつでも手に入るようになってうれしい!
味つけ数の子
数の子は、デパートに売っている市販のものをいったん水につけて味を抜いて、醤油だし&追いがつおで味を入れ直し。甘すぎずしょっぱすぎず、自分好みのものができるので、手間ではあるもののいつもこうしています。
鴨のたたき
おせちに入れるお肉料理には、もっぱら鴨を使います。表面に包丁で切れ目を入れた鴨をフライパンで焼き、余分な油はキッチンペーパーでふきとるのがポイント。
醤油、みりん、お酒でつくったたれの鍋に鴨を入れて、軽く煮た後に火からおろし、粗熱がとれたら冷蔵庫にうつしておきます。今回は焼いた白ねぎも一緒に漬けておきました。
鴨は食べる直前に軽くあたためてカットするとおいしくいただけます。しっとりレア感の残ったたたきは、すり下ろしたわさびとの相性もばつぐん!
ナッツ入り田づくり
少量ずつ食べたいものは、小さな器に盛りつけて。ナッツ入りの田づくりは、こちらも砂糖なし。みりんと塩のみで仕上げているので、あっさりとした味わいです。
松前漬け
松前漬けは、夫の実家でお義母さんがつくってくれたものを食べてから好きになりました。小さい頃は苦手だったのに、今では大好物に! 切り昆布とするめ、数の子、枝豆、にんじんを醤油ベースの漬け汁に入れてひと晩置いたらできあがり。
牡蠣のオイル煮
牡蠣は塩とお酒をふりかけて洗って水気をとり、オリーブオイルを入れたフライパンで水分がなくなるまで煮詰めていきます。ほとんど味つけしなくてOKですが、個人的には醤油をひとたらし、または塩をひとつまみ加えるのが好み。
蒸しタラバガニ
大みそかにタラバガニを買ってきて蒸しておいたものの余りを、小皿に盛りつけてみました。
醤油やみりん、お酒を使った料理や味の濃い食材ばかりで飽きてしまうのを防ぐために、さっぱり系のおつまみも用意しました。
紅白かまぼこ
かまぼこは飾り切りをしたり、2色のかまぼこを組み合わせて格子柄にしたりすることも。今回は時間がなかったのでシンプルにカットしただけ。
絹さやのごま和え
しゃきしゃきとした食感の野菜がほしいときには、絹さやがおすすめ! さっとゆでてすりごま、塩、だし少々、ごま油で和えるだけのスピード料理です。
たけのこの土佐煮
たけのこは下ゆでをして、醤油を少々入れたかつおだしで煮てから冷まします。香りのよいかつおぶしをまぶすとワンランク上のおいしさに。
れんこんの塩きんぴら
れんこんは皮をむき薄切りにして、フライパンでさっと炒めて塩、みりんで味つけ。好みで炒りごまや青のりを加えてもおいしいです。
のっぺ(新潟の郷土料理)
新潟の郷土料理であるのっぺは、私が子どもの頃から大好きな料理のひとつ。根菜、鮭、鶏肉、いくらが入っていて、新潟のお雑煮と似ています。いちばんの違いは、のっぺには里芋が入ることでしょうか(とろみがついておいしい)。
今回入れた具材は、里芋、ごぼう、にんじん、れんこん、たけのこ、こんにゃく、かまぼこ、鮭、鶏もも肉、いくら。干ししいたけと干し貝柱も用意して、戻し汁ごと使います。
味つけは醤油、みりん、お酒。しいたけと貝柱、ほかに鮭や鶏の旨みもあるので、だしは使わなくても大丈夫です。
いくらは半分を先に入れて煮込み、ぷちぷちとした食感を楽しむのが好き! のっぺは熱々でも冷めても、どちらでもおいしくいただけます。
以上、おせち料理の簡単なつくり方をご紹介しました。またブログの方では、台北でのおせち用食材のそろえ方、購入した場所などを書いています。こちらもよろしければご覧ください。
お雑煮とおせちに合わせたお酒
新年の始まりにふさわしく、お酒もスペシャル感のあるものがいいねということで事前に購入しておきました。ビールは、「和の食卓に映えるかぐわしさ」をテーマにつくられた「馨和 KAGUA」を3種類。
山椒と柚子が原材料に使われていて、「Blanc(白)」「Rouge(赤)」「Saison(黄、フランス語で季節の意味)」どれも華やかで洗練された味わい。
個人的には、スパイシーながらも落ち着いた印象の「Rouge(赤)」が好きでした。
日本酒は、夫が酒屋さんで買ってきてくれた「山形正宗 金箔酒」の一升瓶。お酒を注ぐたびにきらきらと輝く金箔やボトルの水引が、お正月気分を盛り上げてくれます。
山形県天童市の水戸部酒造が手がける「山形正宗 金箔酒」は、しぼりたての純米吟醸酒を瓶詰め、火入れしているのだそう。フレッシュでとても飲みやすく、酸味と甘みのバランスがとれていました。
酒器は、九谷焼の徳利とおちょこ。徳利は、以前石川県・金沢に旅行をしたときに、絵付け体験をさせてもらって持ち帰りました。
青郊窯の可愛らしいおちょこも、お正月にぴったりのおめでたいデザインで気に入っています。
日本に住んでいるときから酒器を集めるのがふたりの共通の趣味になっていて、年々少しずつコレクションが増えています…!
日本の作家さんのつくる一点ものや台湾のおしゃれな茶器、海外でみつけたグラスやカップなど、そのときの気分に合わせて選ぶのが楽しいのです。
さいごに
日本への帰省や海外への旅行ができるようになったら、おせちづくりをしない年ももちろんあるはず。それでも、おいしいお酒と料理で一年の始まりをお祝いするこの習慣は、できる限り続けていけたらいいなあと思います。
そして、海外に住んでいても(海外に住んでいるからこそ)日本の伝統行事を大切にする気持ちは忘れずにいたいなと思います。
おつまみシリーズ、連載しています。こちらもどうぞ。
台湾の食文化を紹介する「ミニュイの台湾シリーズ」はこちらから。