【薬膳おつまみレシピ27】
牛すじの味噌煮込み【冬の料理】

器に盛りつけられた牛すじ煮込み
食とお酒

季節の食材でつくる薬膳おつまみ

薬膳マイスターのほか、ワインエキスパートおよび唎酒師の資格を持つ筆者が、季節の食材でつくる薬膳おつまみレシピ、そしてそれに合うお酒をご紹介します。詳しくは第一回目の記事をご覧くださいませ。

薬膳おつまみレシピ27
牛すじの味噌煮込み

前回の「生たらこの煮もの」レシピに続いて、煮込み料理のレシピをお届けします。

ビールにも日本酒にもよく合う、居酒屋でも定番の一品といえば「牛すじ煮込み」! 下ごしらえも含めてちょっぴり時間はかかりますが、ほろほろになったお肉、よく味がしみこんだ野菜、どちらもたまらないおいしさ。

あっさりしたものがほしいときには醤油ベースや塩ベースでつくります。今回ご紹介する味噌ベースのコク旨バージョンもおいしいので、ぜひ試してみてくださいね。

器に盛りつけられた牛すじ煮込み
お酒がすすむ定番の冬おつまみ

牛すじの味噌煮込みの作り方

〔材料(作りやすい分量)〕

牛すじ 500g
しょうが 1かけ
長ねぎの青い部分 1本分
大根 10cm分
にんじん 1/2本
こんにゃく 1パック
醤油 大さじ3
酒 大さじ2
みりん 大さじ2
きび砂糖 大さじ1
味噌 大さじ2
小ねぎ 適量
七味唐辛子 少々

器にのせられた仕込み前の牛すじ
大量に仕込んで冷凍しておくと便利

〔作り方〕

1.牛すじを洗って鍋に入れ、ひたひたの水を入れて火にかける。2回ほど茹でこぼし、粗熱がとれたら食べやすい大きさにカットする。
2.鍋に牛すじ、しょうがのスライス、長ねぎの青い部分を入れて水をたっぷり入れる。火にかけて沸騰したら酒(分量外・適量)を加え、アクを取りながら弱火で2時間煮込む。水が少なくなったら継ぎ足し、底が焦げつかないように時折かき混ぜる。
3.大根は食べやすいサイズに切って、透き通るまで下ゆでする。にんじん、こんにゃくも同じくらいの大きさに切る。こんにゃくは湯通しして臭みをとる。
4.鍋に牛すじ、大根、にんじん、こんにゃくを入れて、醤油、酒、みりん、きび砂糖を加えた後、ひたひたに水を入れる。弱火で1時間ほど煮込み、鍋の中の水分が半分くらいになったら味噌を溶き入れる。
5.一旦冷まして味をしみこませたら、食べる直前に温める。器に盛り付けて、小口切りにした小ねぎと七味唐辛子をトッピングする。

牛すじ煮込みの材料(下ごしらえ済み)
丁寧な下ごしらえが味の決め手

薬膳メモ

牛すじは、薬膳の世界では身体を温めるものに分類されます。また、筋肉や関節を強くしてくれたり、気の巡りを良くしてストレスを改善してくれたりという嬉しい効果も!

栄養豊富な旬の根菜とともにじっくり煮込んで、冬ならではの晩酌タイムをのんびり楽しみましょう。

料理をおいしくする+1のアイデア

野菜はほかに、里芋やごぼう、レンコンなどを入れてもおいしいです。食べごたえがアップする分、ごはんのおかずにもぴったり。また、別の鍋で半熟卵を作っておいて食べるときに添えると、さらにお酒がすすむ味に…!

合わせたいのはこんなお酒

味噌のコクと根菜の旨みを味わう牛すじ煮込みは、ビール、日本酒、焼酎など比較的どんなお酒にも合いやすいです。日本酒なら純米酒〜純米吟醸酒をシンプルに冷やでいただくのもおすすめですし、無濾過の生原酒を熱燗またはぬる燗で合わせるのもいいですね。

居酒屋おつまみっぽく楽しむなら、もちろんレモンサワーもあり! ワックス不使用の有機レモンなど香りのよいものを使ったり、強めの炭酸水で割ったり、材料にこだわることでワンランク上のおいしさに出合えるはず。

例えばこちら↓

奥の松 純米吟醸〔福島・奥の松酒造〕

福島の日本酒 奥の松の四合瓶ボトル
さっぱり冷やでいただくのがおいしい

福島県二本松市で約300年続く名門蔵「奥の松酒造」から、純米吟醸酒をピックアップ。安達太良山の伏流水で仕込んだ銘酒は、各種品評会でも金賞に選ばれる実力を持っています。

酵母に「奥の松酵母」を使用しており、甘酸っぱいフルーティーな香りとキレのある飲み口が特徴。温度によってがらりと風味が変わるので、時間をおいて飲み比べてみるのも楽しいかもしれません。

冬におすすめの薬膳おつまみ、こちらもどうぞ。

次回もどうぞお楽しみに!

注記: 本記事は、日本酒情報サイト『osakelist』にて連載していたレシピ記事に加筆・訂正を加えたものです。

Mizua

旅行雑誌の編集者兼ライター、週末バー店主を経て、現在は大好きな台湾での生活を楽しんでいます。本サイト「旅のあと ふたりのレシピ」運営のほか、台湾情報ブログも...

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