【薬膳おつまみレシピ26】
生たらこの煮もの【冬の料理】

器に盛りつけられた生たらこの煮もの
食とお酒

季節の食材でつくる薬膳おつまみ

薬膳マイスターのほか、ワインエキスパートおよび唎酒師の資格を持つ筆者が、季節の食材でつくる薬膳おつまみレシピ、そしてそれに合うお酒をご紹介します。詳しくは第一回目の記事をご覧くださいませ。

薬膳おつまみレシピ26
生たらこの煮もの

寒い時期には、鍋やスープ、煮込み料理などあたたかい料理が恋しくなるもの。今が旬の生たらこを使って、ほっとする田舎風のおつまみをつくってみました。

切り昆布やしらたきを加えてシンプルな塩味に仕上げていますが、たらこのおかげで旨みたっぷり!

鮮魚店やスーパーマーケットで新鮮な生たらこを見つけたら、ぜひ試してみてくださいね。

器に盛りつけられた生たらこの煮もの
たくさんつくって常備菜にしても◎

生たらこの煮ものの作り方

〔材料(2〜3人分)〕

生たらこ 200g
切り昆布 10g
しらたき 1袋(200g)
水 2カップ
塩 大さじ1/2
みりん 大さじ2
酒 大さじ2
きび砂糖(普通の砂糖でもOK) 小さじ1
薄口醤油 少々
生姜 1かけ
あさつき(刻んだもの) 適量

器にのった新鮮な生たらこ
ふっくらと粒が大きいものを選んで

〔作り方〕

1.生たらこを洗い、塩と酒(どちらも分量外、適量)をふりかけて10分おく。切り昆布は水で戻す。しらたきは食べやすい長さにカットして、下ゆでする。
2.生たらこをキッチンペーパーにうつして水気をとり、食べやすくぶつ切りにする。沸騰させたお湯に入れて、1〜2分ほど火を通したらざるにあげて水気を切る。
3.煮汁をつくる。鍋に水、塩、みりん、酒、きび砂糖、スライスした生姜を入れて、煮立てる。
4.生たらこ、切り昆布、しらたきを加えて、ふつふつしてきたら中弱火にして10分ほど煮る。アクが出てきたら取り除く。
5.薄口醤油を加え、火を止めてしばらく冷ます。食べる直前にもう一度あたためて、器に盛りつけたらあさつきを散らす。

お皿にのせられた下処理済みの生たらこ
下ゆでは火を通しすぎないのがコツ

薬膳メモ

ビタミンやタンパク質、ミネラルが豊富なたらこですが、食べすぎには注意。余分な水分を排出してむくみをとる働きのある昆布としらたきを組み合わせたり、身体をあたためるあさつきや生姜を加えたりして、上手にバランスをとりましょう。

料理をおいしくする+1のアイデア

あっさり塩ベースで作っているため甘さひかえめですが、定番の醤油ベースにするときは砂糖を少し多めに加えて。また、切り昆布としらたきのかわりに、大根やきのこを入れてボリュームアップさせるのもおすすめです。

合わせたいのはこんなお酒

冬においしい魚卵に合わせるお酒といえば、やはり日本酒! 今回ご紹介したおつまみはさっぱり仕上げているものの、昔ながらの生酛づくりタイプ、力強い味わいの原酒などを合わせるほうがバランスがよいと思います。

そのほか、和食に合いやすい日本ワイン、例えば甲州というブドウ品種でつくったワインなどもぜひ試してみてほしい組み合わせ。フルーティーで穏やかな飲み口、ほどよい酸味の甲州ワインは、魚介料理ともマッチしやすいです。

例えばこちら↓

十旭日 生もと純米原酒 鏡草〔島根・旭日酒造〕

島根・旭日酒造 十旭日 生もと純米原酒 鏡草の一升瓶
おしゃれなラベルが目をひく

1869年(明治2年)創業の旭日酒造は、出雲市のアーケード商店街のなかにある酒蔵です。原料にこだわり地元に愛されるお酒造りを続ける傍ら、熟成酒や季節限定酒にも力を入れており、全国の日本酒ファンからも支持されています。

今回ご紹介するのは、岡山・倉敷の「まめ農園」で育てられた雄町を100%使用して、生酛造りで醸した純米原酒「鏡草」。

飲んだ瞬間に旨みを感じる力強さと、心地よい酸味が特徴。常温はもちろん、少し冷やしてもぬる燗にしても楽しめる食中酒です。

冬におすすめの薬膳おつまみ、こちらもどうぞ。

次回もどうぞお楽しみに!

注記: 本記事は、日本酒情報サイト『osakelist』にて連載していたレシピ記事に加筆・訂正を加えたものです。

Mizua

旅行雑誌の編集者兼ライター、週末バー店主を経て、現在は大好きな台湾での生活を楽しんでいます。本サイト「旅のあと ふたりのレシピ」運営のほか、台湾情報ブログも...

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