【薬膳おつまみレシピ24】
安納芋と鶏の味噌クリームチーズ和え【冬の料理】
季節の食材でつくる薬膳おつまみ
薬膳マイスターのほか、ワインエキスパートおよび唎酒師の資格を持つ筆者が、季節の食材でつくる薬膳おつまみレシピ、そしてそれに合うお酒をご紹介します。詳しくは第一回目の記事をご覧くださいませ。
薬膳おつまみレシピ24
安納芋と鶏の味噌クリームチーズ和え
寒い季節に食べたくなるものといえば、さつまいも! 焼きたてのアツアツをほおばると、ほっとする素朴な甘さに思わず顔がほころびます。
今回は、さつまいもの中でも濃厚な甘みとしっとりした食感が特徴の安納芋を使い、秋冬に似合うこっくりとしたおつまみをつくってみました。
さつまいもにじっくり火を通して表面に焼き目をつけることで、香ばしさがアップ。好みのお酒に合わせて味わうと格別です。
安納芋と鶏の味噌クリームチーズ和えの作り方
〔材料(2人分)〕
安納芋 1本(200g)
鶏もも肉 1枚
塩 少々
ブラックペッパー 少々
米油(サラダ油でもOK) 適量
アーモンドスライス 適量
〔味噌クリームチーズ(作りやすい分量)〕
クリームチーズ 50g
味噌 大さじ1/2
牛乳 大さじ1〜2(お好みで)
〔作り方〕
1.味噌クリームチーズをつくる。クリームチーズを細かくカットして器に入れ、室温に戻してから味噌を加えてよく混ぜる。牛乳を少しずつ加えて混ぜながら、好みの固さになるまでのばす。
2.安納芋は皮をむいて、厚さ1.5〜2cmの半月状にカットする。鶏もも肉も食べやすい大きさにカットする。
3.フライパンに米油を熱し、安納芋の両面を中火でこんがりと焼く。鶏もも肉を加えて塩をふり、蓋をしたら弱火で5分蒸し焼きにする。
4.蓋をとって、中火で水分を飛ばしながら焼く。味噌クリームチーズを大さじ1〜2ほど加えて混ぜ合わせ、味をみてさらに加える。
5.4を器に盛りつけて、アーモンドスライス、ブラックペッパーをトッピングしたら完成。
薬膳メモ
安納芋をはじめ、さまざまな品種で味の違いを楽しむことができるさつまいも。薬膳の考え方では、腸内環境をととのえて老廃物を排出するのに役立つ食材とされています。
さつまいもと鶏肉はともに、食欲不振や疲れを改善するのにも効果的です。風邪気味のときはもちろん、エネルギー不足が気になる方も、積極的に取り入れましょう。
料理をおいしくする+1のアイデア
安納芋の甘みを引き立てるために、塩はひかえめ、ブラックペッパーは多めにふりかけるのがポイント。安納芋以外のほかのさつまいもや、じゃがいも、かぼちゃなどでもおいしくつくれますが、塩やブラックペッパーの量は食材によって調整を。
合わせたいのはこんなお酒
今回ご紹介した一品は味噌ベースの味つけなので、日本酒との相性は抜群! ナッツ類やクリームチーズと合わせることでワインにもぴったりのおつまみに仕上がりました。
日本酒なら、生酒などのフレッシュなタイプよりまろやかな熟成タイプの方がマッチしやすいです。また華やかな香りとすっきりとした甘さを兼ね備えた純米吟醸〜純米大吟醸などもおすすめ。
ワインであれば、軽く冷やしたライト〜ミディアムボディの赤、こっくりとしたリッチな白、ナッツの香りを持つシェリー・オロロソ…。幅広いタイプと合わせることができます。
例えばこちら↓
萩の鶴 特別純米酒 秋あがり〔宮城・萩野酒造〕
1840年(天保11年)の創業以来、宮城県栗原市で伝統的な酒づくりを続ける「萩野酒造」。筆者が仙台に住んでいた頃からお気に入りの銘柄「萩の鶴」のなかから、季節限定シリーズの「秋あがり」をピックアップしてみました。
飲み口は熟成酒らしくまろやかで、すっきりとした旨みになめらかな酸がとけ込んでいます。フレッシュな香りと舌に残るほんのりビターな味わいが、余韻を感じさせてくれるはず。
「秋あがり」は季節商品のため今はなかなか手に入りくいと思うのですが、「萩の鶴」はどのお酒も上品で心地よく、洗練された味わいです。見つけたらぜひ試してみてくださいね。
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次回もどうぞお楽しみに!
注記: 本記事は、日本酒情報サイト『osakelist』にて連載していたレシピ記事に加筆・訂正を加えたものです。